歯の寿命をのばす会

どうすれば歯を守れるのか?


どうすれば歯を守れるのか?

それを知らないとあなたの歯の寿命を
のばす事はできないのでぜひ知って欲しいのです。

でも、先に二つ重要なことをお話しさせて下さい。
一つは、これから伝える事は真実だということ。
一つは、ほとんどの方が実践できる内容であること。

つまりあとは、真実を実践するだけです。

では、ここから本題に入ります。

私は、スウェーデンやフィンランドとの違いを知った後に、
北欧をモデルにした治療をすれば、日本も歯が長くもつだろうと考えました。

でも、行き着いた先は治療では無かったのです。
治療技術の差だけで、ここまで大きな差が生まれていたのではないのです。
では違いはどこにあるかというと…

それは“ゴール設定の違い”なのです。

「…どういうこと?」って思われますよね。
私なりの解釈で説明すると以下のような感じです。

の違いなのです。
さほど差が無いように感じるこの二つの言葉ですが
大きな違いがあります。

日本の多くの患者さんは、悪いところを治すことを求めています。
なぜなら歯科医院に行く理由の多くが

など何らかの症状が出ているパターンが多いからです。

もちろんしっかり治療を受けて治されます。それはとっても良いことです。
ただ治ったあとは、また痛くなったり外れたりするまで歯科医院にはなかなか行きません。
そのため、2年後・3年後にまた虫歯や歯周病が再発してしまうのです。

誤解の無いようにお伝えしたいのですが、
日本の歯科治療レベルが低いわけではありません。

実際に休みの日も講習会を受講したり、
学会に参加したりして知識と技術の向上をされている先生が多いです。

ただ治療技術だけでは歯を守れない部分もあるのです。
どうしても患者さんの協力が必要なのです。

ここで1つ考えて欲しいことがあります。
今まで歯科医院で何度か虫歯治療を受けたことがあると思います。
そして治療の最後の日に先生に
『今日ですべて治ったので治療も終わりです。』と言われたことがあると思います。

もちろん患者さんは悪い部分の歯を治して欲しいでしょうし、
歯科医師もしっかり治したい気持ちがあります。

ただここに素朴な疑問があります。
その治ったお口の中を鏡で見てください。
銀歯や詰め物が増えていませんか?

生えたばかりの健康な歯にはなっていないですよね。

「そんなの当たり前では。」と思うかも知れません。
確かに生えたばかりの健康な歯に戻るわけないですよね。

ではここでもう一つ疑問があります。
治療しても元には戻らないのであれば、
虫歯→治療→虫歯→治療→虫歯
を繰り返したらどうなりますか?

永遠とそれが続きそうな気はしないですよね。
そうなんです。治っているけど、治せるのは永遠ではないのです。

この図を見て下さい。
これは歯の寿命をステージ分けしたイラストです。

歯の寿命をのばす会の会員の医院なら詳しい小冊子を渡してくれますので
詳しくはそちらを見ていただきたいのですが、
簡単に言えば、歯の寿命のステージは元に戻ることは無いのです。

つまり病気が再発するたびにステージが進行していくのです。
ステージが進行した先は何があるか、もう想像できると思います。
そう!歯を失ってしまうのです。

では、どうすれば歯を守れるのでしょうか?

それは北欧型の
歯が出来るだけ長くもつ事を目標とすることです。

つまり治療を受けるだけでなく、
いかに再発しないようにするか・悪化しないようにするかなどに意識を向けることです。

再発や悪化をしないために必要なことは予防です。
再発しないための予防に集中しているかどうかがポイントなのです。

言葉で書くと簡単ですが、ここがすごく大切で歯の寿命を左右する大きな違いなのです。
実際にスウェーデンの定期検診+クリーニングの受診率は90%もあります。

でも日本はどうでしょうか?
周りの人でどれぐらいの人が定期検診に行かれているでしょうか。
歯科で推奨される3~6ヶ月に一度となると、たぶん10%にも満たない状況だと思います。

「でも何にも悪くなくて定期検診やクリーニングって何の意味があるの?」
と思うかもしれません。
では、その疑問に対する答えを具体的な例も交えて解説していきますね。

さてあなたは、いま自分の歯に虫歯があるか分かりますか。
たとえば何本虫歯があるか?その場所はどこなのか?それとも全く虫歯はないのか?

当然、分からないですよね。
歯科医師の私でも自分で知ることはできません。

なぜなら、歯科医師でさえも検診を受けない限り、
日常生活のなかで自分の歯に虫歯があるかどうかを知るすべはありませんから。

『右上奥から2番目が初期の虫歯になりかけている。』
『右上の奥から三番目の歯はかぶせ物の隙間から虫歯になっている』
なんて風に感じることはないのです。

手鏡で見えない部分などは、みなさんと同じように痛みが出たり、
かぶせ物が外れたりして気がつくのです。

そして、そのような痛みや外れたりしてから治療を受ける場合は、
先ほどお伝えした歯の寿命のステージが進行したりします。

つまり歯の寿命のステージをできる限り進行させないためにも、
虫歯や歯周病になっていれば定期検診で早く見つけることが必要なのです。

これが一つ目の理由です。

もう一つの理由は、
毎日の歯磨きでは完全に汚れが取れていないからです。

歯磨きで取っている汚れをプラーク(歯垢)といいます。
このプラーク(歯垢)は何かというと、ばい菌の塊です。

さて、歯科の世界では、歯磨きでの汚れの取り残しが何%ぐらいなら、
歯磨きが上手いとされると思いますか?
取り残しが1%以下? 5%以下? 10%以下?

いえいえ、もっと取り残しが多いのです。
実は取り残しが20%以下なら歯磨きが上手となる指標なのです。

歯科医師・歯科衛生士でも歯磨き後に、
汚れの取り残しチェックをすると10~20%位あるのです。
つまり、歯磨きが上手な人でも20%も取り残しがあるのです。

例えるなら、平らなお皿を目で見て汚れを取るのは簡単でも、

目をつぶってシャンデリアを掃除するのが難しいのと同じです。

など歯磨きが難しい要因はたくさんあります。
一般的には20%どころか、プラーク(歯垢)の取り残しが40~50%の方はたくさんいます。

そして歯ブラシがしかり当たってない部分は毎回同じなので、
その部分が虫歯になったり歯周病が進行したりしてしまうのです。

だからこそご自身で取れてない歯の汚れを、
定期的にクリーニングすることが大切なのです。

また汚れの正体であるプラーク(歯垢)は、細菌の増殖した塊なので、
一度クリーニングでキレイにとっても徐々に増殖していきます。
時間の経過と共に悪性度の高い歯周病菌がとても増えてくるのです。

あきらめないでください。
日本人も歯の寿命を長くする事は可能です。

この1~4のステップをして欲しいのです。

これをしっかり実践すれば、今残っている歯を長く残すことが可能となります。
あなたに歯を長く残したいという気持ちがあれば、歯を残す道は必ず開けます。

歯の知識をもっと知りたければ、
一般社団法人 歯の寿命をのばす会の先生のクリニックに
行ってみるのも1つ手です。

あなたにとって健康とはなんでしょうか?
病気にならないことが健康なのでしょうか?

私が思う健康とは、病気でないということだけでなく、
人生をエンジョイして元気にいる事です。

実際に治療をしていて、
患者さんからこんなお話しをされたことがあります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたやあなたの周りにいらっしゃる大切な人達の歯の寿命が
少しでものびる事を願っております。

日本の歯科医師の先生方は、とても勉強熱心で素晴らしい方ばかりです。
ぜひ、あなたのお近くの歯科医師の先生と一緒に歯の寿命をのばして下さい。

1人でも多くの方の歯の寿命がのびれば、これ以上の喜びはありません。

一般社団法人 歯の寿命をのばす会
伊勢海 信宏

全国の会員歯科医院