日本人の歯の寿命をのばすカギとは?

どうすれば歯を守れるのか?

歯は守れるのだろうか?

img-protect01いよいよ最後の章です。
この「どうすれば歯を守れるのか?」
それを知らないと現実問題、あなたの歯の寿命をのばす事は出来ないのですから。
でも、先に二つ重要な事をお話しさせて下さい。
一つは、これから伝える事は、まぎれもない真実だという事。
一つは、ほとんどすべての方が実践できる内容であるという事。
あとは、真実を実践するだけです。

でも、もし実践できないとすれば、それはあなたの考え方が
今までの固定概念や習慣に引っ張られているからかもしれません。
できるだけ細かい理由までも説明しますので、ぜひオープンな気持ちで聞いて下さい。


日本と北欧は何が違うのか真実を知ってください

では、ここから本題に入ります。私は、スウェーデンやフィンランドとの違いを知った後に、
北欧をモデルにした治療をすれば、日本も歯が長くもつだろうと考えました。

でも、行き着いた先は治療では無かったのです。
治療技術の差で、ここまで大きな差が生まれていたのでは無いのです。

では違いは?と言うと・・・・・『ゴール設定の違い』なのです。
「・・・どういう事?」って思われますよね。
私なりの解釈で説明すると以下のような感じです。

『悪いところを治す事を目標とする』 か、それとも
『歯が出来るだけ長くもつ事を目標とする』の違いなのです。
さほど差が無いように感じるこの二つの言葉ですが 大きな違いがあります。

悪いところを治す事が目標→日本型
歯が出来るだけ長くもつ事が目標→北欧型

 

日本は多くのケースが治す事に集中しています。
そして治ったあとは、また痛くなったり外れたりするまで歯科医院にはなかなか行きません。
そのため、1・2年後に虫歯や歯周病がまた再発してしまうのです。
決して、日本の歯科治療レベルが低いわけではありません。

北欧はいかに再発しないようにするか・悪化しないようにするかなどの予防に集中しているのです。
言葉で書くと簡単ですが、ここがすごく大切で大きく歯の寿命を左右する違いなのです。

もう一度言います。
悪いところを治す事が目標か歯が出来るだけ長くもつ事が目標の違いです。
定期予防・クリーニングの受診率でその違いがハッキリと出ています。

スウェーデンは90%・アメリカは80%・日本はたったの2%です。


定期健診・クリーニングに行く2つの理由

ではなぜ、治したあとにそのままだとダメなのでしょうか?
なぜ、定期健診やクリーニングに行く必要があるのでしょうか?「歯科医院は、問題があってから行く所じゃないの?」
と思うかもしれません。では、その疑問に対する答えを具体的な例えで解説していきますね。

あなたは、いま自分の歯のどこに虫歯があるか分かりますか?
たとえば何本虫歯があるか?その場所はどこなのか?それとも全く虫歯はないのか?

たぶん分からないのではないでしょうか。
それは当然なのです。

歯科医師の私でも健診を受けない限り、日常生活で自分の歯に虫歯があるかどうかを知るすべはありませんから。
『右上奥から2番目が初期の虫歯になりかけている。右上の奥から三番目の歯とはかぶせ物が不適合で虫歯になっている』
なんて風に感じる事はないのです。
もちろん、手鏡で見える程度であれば自分でも診断できますが。

ただ、見えない場所などは、みなさんと同じように痛みが出たり、かぶせ物が外れたりして気がつくのです。
そして、そのような痛みや外れたりしてから治療を受ける場合は、かなり状態が悪くなっているという事です。
虫歯も歯周病もあまり進行してないうちに治療するために定期健診で早く見つけるこれが一つ目の理由です。

早期発見を可能にするのは、歯科医師といえども定期的なチェックを受けるしか道が無いのです。

img-protect04もう一つの理由は、歯ブラシでは完全に歯についたプラーク(歯垢)を落とす事が不可能だからです。
歯科の世界で、プラーク(歯垢)の取り残しが何%ぐらいなら、歯ブラシがとても上手いとされる指標だと思いますか?
1%? 5%? 10%?いえいえ、もっと多いのです。

取り残しが20%以下なら歯ブラシがとても上手な指標なのです。
私達、歯科医師・歯科衛生士でも歯ブラシ後に取り残しチェックをすると20%位プラーク(歯垢)が残っているのです。
逆を言えば、すごく上手な人でも20%もの取り残しがあるのです。もちろん、毎回です。

平らなお皿を目で見て汚れを取るのと違って、とても歯の汚れを取るのは難しいのです。
奥歯は見えない・デコボコしている・歯と歯の間にスキマがある・ほっぺたがじゃま
実際汚れが取れているかの確認も出来ない・すべて感覚で汚れを取るしかないなど歯ブラシが難しい要因はたくさんあります。
一般的には20%どころか、プラーク(歯垢)の取り残しが50%60%の方はたくさんいらっしゃいます。
そして、歯ブラシが上手く当たらない場所は毎回同じなので、その部分が虫歯になったり歯周病が進行したりしてしまうのです。そのような観点から、北欧や欧米では自分では取れないプラーク(歯垢)・歯石を
定期的にクリーニングする事が当たり前になっているのです。
またプラーク(歯垢)は、細菌の増殖した塊なのですが、一度クリーニングでキレイにとっても徐々に増殖していきます。
そして、時間の経過と共に悪性度の高い歯周病菌がとても増えてくるのです。
だからこそ、定期クリーニングして除去する事により歯を長く残す事が可能となるのです。


あきらめないでください
私たち日本人も歯の寿命を長くすることができるのです

img-protect05日本と北欧の歯の寿命の違いは、ゴール設定の違いと書きましたがこれがその違いの詳細です。
日本人も歯の寿命を長くする事は可能です。
もうお気づきだと思いますが、しっかり治療をしたあとに3ヶ月に一度のペースで
定期健診とクリーニングに通うということだけです。

それを続ければ、痛くなったら外れたら歯科医院に通う習慣の人生よりもかならず歯を長く残す事が可能となります。
せっかくなら、歯を出来る限り長く残して健康な人生を送りたくないでしょうか?
あなたに歯を長く残したいという気持ちがあれば、歯を残す道は必ず開けます。
そして、歯の寿命をのばす事で、たくさんのメリットを受け取る事が出来るのですから。


真の健康とは・・・

あなたは病気の定義を知っていますか?
病気=健康でなく不調な状態
では健康の定義は?
健康=病気でなく健やかな状態

なんか不思議ですよね。
病気=健康ではない状態
健康=病気ではない状態
と言う事なのです。

明確な病気や健康の指標は無いのです。
でも私が思う、真の健康とは病気でないという状態でなく、
人生をエンジョイして元気にいる事ではないでしょうか。

実際に治療をしていて、患者さんがこのような事をお話しされた事があります。
「もう歳だから、歯が抜けていくのはしょうがないよね。
うちの親も歯が弱くて最後は大きな入れ歯だったし・・・」
私はこうお答えしました。

「人それぞれ体質があるので、虫歯になりやすい方や歯周病になりやすい方はいらっしゃいます。
でも、しっかり治療して、定期予防・クリーニングをしていけば長く歯を残す事は可能ですよ。
日本の歯科界も変化してきているし、昔よりずっとずっと歯を長く残す事が可能となっています。
でも患者さんと歯科医師のどちらかが、あきらめたら結果は生まれません。
ぜひ、一緒に歯を長く残していきませんか。』

最後までお読み頂きありがとうございました。
私の話で、あなたやあなたの周りにいらっしゃる大切な人達の歯の寿命が少しでものびる事を願っております。
日本の歯科医師の先生方は、とても勉強熱心で素晴らしい方ばかりです。
ぜひ、あなたのお近くの歯科医師の先生と一緒に歯の寿命をのばして下さい。

1人でも多くの方の歯の寿命がのびれば、これ以上の喜びはありません。

一般社団法人 歯の寿命をのばす会
伊勢海 信宏