歯科治療で被せ物や詰め物の平均のもち(耐用年数)とは
虫歯になってしまうと治療して被せ物や詰め物をします。
実は、それらは一生使えるものではないということは知っていましたか?
被せ物や詰め物の平均的な耐用年数
せっかく治療した詰め物や被せ物。
できれば長く使いたいと誰もが思うと思いますが、残念ながら寿命があります。
平均的に、金属の詰め物や被せ物で5〜7年が耐用年数だと言われています。
もちろん人それぞれ、治療した先生、口腔内の状態、食生活、生活環境は違うので、
これよりも早く取れたり壊れたりしてしまう人もいれば、
何十年と問題なく使っている人もいます。
そのため一概には言えませんが、これくらいを目安にみるといいでしょう。
なぜ寿命がきてしまうのか
なぜ詰め物や被せ物には寿命がきてしまうのでしょうか?
実は、保険で使っている金属はあまりいい材質を使っていません。
それはなぜかというと、保険治療では生活していく上での
最低限度の治療を目的としているからです。
使っているうちにどんどん劣化してきてしまい、歯と被せ物の間に隙間ができ、
そこに汚れが入り込むことにより虫歯になって取れてしまったり、
歯と詰め物をくっつけているセメントが劣化してきてしまって
取れてしまったりということが考えられます。
それ以外でも、噛む力はとても強いものです。
噛む力によって詰め物や被せ物が壊れてしまうこともあります。
特に被せ物で神経のない歯は栄養が歯に行き渡らず、
枯れ木のようにスカスカな状態です。
そのために神経のある歯よりも歯自体が割れやすくなってしまいます。
また、歯ぎしりや食いしばりをしている方は特に注意が必要です。
食いしばりなどは日中、パソコンなどを集中してやっている方で
無意識のうちにしている方もいますが、一番多いのは夜寝ている時です。
睡眠中なので知らず知らずのうちにやっているものですが、歯ぎしりや食いしばりは、
日中の食事中にかみ合わせるよりも何十倍もの力が歯にかかってしまいます。
それは歯にとってとても負担なことで、
それによって詰め物や被せ物が取れてしまうこともあります。
取れてしまう時は食事中や歯ブラシ、デンタルフロスなどをしている時が多いと思いますが、
しっかりついている場合はそれで取れたりはしません。
元々、こういったなんらかの原因があって取れかかっていたところが、
そのタイミングで取れたということが考えられるので、頭に入れておいてください。
できるだけ長く使うために
詰め物や被せ物をできるだけ長く使うためには、
日々のブラッシングをしっかりして口腔内の状態を綺麗にしておくことが大切です。
ですが、ブラッシングだけではどうしても磨き残しがあったり、
歯ブラシでは届かない汚れ、落とせない汚れがあったりするので、
定期的に歯科医院に行ってクリーニングを受けるようにしましょう。
その際に口腔内のチェックもしてくれるので、
もし問題があった場合は進行する前に対処することができます。
また、先ほど説明した歯ぎしりや食いしばりに関しては、
プレートを付けることが一番有効とされています。
無意識でやっていることが多いため、自分でのコントロールは難しいです。
そのためプレートをつけて歯を保護するというやり方があります。
歯科医院で相談すれば2回の通院で作ることができるのでプレートで歯を守りましょう。
再び虫歯になるなどの問題が起こってしまうと、
壊して削らなければいけないため、さらに自分の歯が小さくなってしまいます。
できるだけ長く使えるよう、日々気をつけていきましょう。